ペルシア文化はインドを経由して中国、そして日本にも伝播しているよ!世界史の問題として日本の文化財について問われることがあるからしっかり覚えよう!
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★この範囲のあらまし
この範囲は、入試的に問われるペルシア文化がテーマとなる。
古代イランにおいて展開した文化は特にササン朝の時代に西はヨーロッパ、東は奈良時代の日本にまでペルシアの文化として影響を与えた。
入試においては、この影響を受けた日本の文化財に関する事柄が問われる。
また、古代イランにおいて拡大したゾロアスター教やササン朝において成立した3世紀に成立したマニ教についても問われることがある。
すべて一問一答的に覚えてしまえばOK!私大受験になると獅子狩文錦とか漆胡瓶など慣れない漢字を書く必要があるから注意だよ。
★この範囲で覚えること
<ペルシア文化まとめ>
ペルシア文化まとめについて覚えるべき事柄は、ペルシア文化の影響を受けた日本の文化財とその所蔵場所とゾロアスター教、マニ教に関する特徴についてのの2つである。
ペルシア文化について、覚えておくべき事柄を以下の2つの表にまとめた。
スクショポイント:ペルシア文化の影響を受けた日本の文化財
所蔵場所 | 所蔵品 |
法隆寺 | 獅子狩文錦 |
正倉院 | 漆胡瓶 |
※太字は覚えておくだけでよい
獅子狩文錦に採用されている馬上から人物が矢を射る図柄は「パルティアンショット」といわれているよ!1-11バクトリアとパルティア-古代イランの変遷③ でやったパルティアの名前がそのまま図柄の名前になっているね!
スクショポイント:ゾロアスター教とマニ教の特徴
宗教 | 創始者 | 特徴 |
ゾロアスター教 | ゾロアスター | アフラ=マズダとアーリマンの善悪二元論 最後の審判 アヴェスターを経典とする |
マニ教 | マニ | 3世紀に成立 ゾロアスター教、キリスト教、仏教を融合 ササン朝で弾圧を受ける |
※太字は覚えておくだけでよい
ササン朝で弾圧されたマニ教徒は東は中国、西はシリアやカルタゴ、ローマにまで布教を行っていて、キリスト教の理論を確立したアウグスティヌスも一時マニ教徒に染まるほどの影響力を持っていたんだよ。
以上が、<ペルシア文化>について覚えるべき事柄である。
★私大(March・関関同立・早慶上智ICU)対策のための用語
以下に、難関私大でのみ必要となる用語を掲載しておく。国公立受験者には不要なものなのでスキップしてよい。
<ペルシア文化まとめ>
・白瑠璃碗…正倉院に所蔵されている円形の切子碗。ササン朝時代に同型のガラス碗が存在していた。
★学習確認Stepテスト
以下に、この範囲で暗記すべき事柄に関するミニテストを用意した。すべて暗唱できるようになるまで反復すれば、この範囲でもう学習することはない。
Step1:ペルシア文化の影響を受けた日本の文化財
正倉院と法隆寺に所蔵されているペルシア文化の影響を受けた文化財をそれぞれ答えよ。
Step2:ゾロアスター教とマニ教の特徴
ゾロアスター教とマニ教の特徴をそれぞれ答えよ。
★はっつんの編集後記
ギターや三味線の原型もペルシアでできているし、ユダヤ教やキリスト教(そしてそれぞれの影響を受けているイスラーム教)もペルシアで起こったゾロアスター教の影響を受けている。
受験時代にはほとんど意識しないかもしれないけど、今の価値観の原型って実はペルシアにあるんだよね。
今を知るために過去を知ることを世界史学習の意義とすると、宗教史の勉強をする理由も見えてくるね。
古代オリエント地域の学習はメソポタミア地域の勃興からササン朝の崩壊で終わりだよ。
ここまでの内容は何度も繰り返して知識を深めていこうね。
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