1-24ペロポネソス戦争とマケドニア-古代ギリシア世界⑥
この範囲は、ペロポネソス戦争とマケドニアがテーマとなる。 ペルシア戦争の終結後、アテネはエーゲ海一の海軍国としてペルシアの再侵攻に備えイオニア地方のポリスの諸都市と結びデロス同盟の盟主となった。 勢いづくアテネは各国から得た拠出金でパルテノン神殿の建設を行うなどデロス同盟を私物化し、同盟に参加しないポリスにとっては脅威となる存在になっていった。 ペロポネソス戦争は、そんなアテネとペロポネソス同盟の盟主であったスパルタとの間に起こった勢力争いである。 この戦争により、スパルタが全ギリシアの主導権を一時的に握るが、戦闘による混乱はアケメネス朝の介入を招き、ギリシアは再びポリス間の争いが絶えない状態となった。 度重なる戦争により人々は市民の身分から転落し、参政権を持たない傭兵に身を落とすことによりアテネの民主制は崩壊してしまう。 戦乱の中、ギリシア中部のポリスであるテーベが一時覇権を握るが、最終的には北方のマケドニアがスパルタを除く全ギリシアを支配し覇権を握った。