1-9アケメネス朝ペルシアの国王-古代イランの変遷①で学んだダレイオス一世の行ってきたことがメインになるよ!この後に紹介していくパルティアやササン朝と混じりやすくなるからここで一回整理しよう!
※サクッとポイントを押さえたい人は↓をタップ
★この範囲のあらまし
この範囲は、アケメネス朝ペルシアが作り上げた国内制度と地理がテーマとなる。
キュロス二世によってアケメネス朝ペルシアが建国された後、第三代国王についたダレイオス一世は東はインダス川から西はエーゲ海に至る大帝国をまとめるための統治制度を作り上げることに成功した。
その他大帝国を維持するため、ダレイオス一世は数々の国内制度を整え、アケメネス朝ペルシアに最盛期をもたらした。
ダレイオス一世は征服地に寛大な政治を行うことで信頼を得て、物流拠点を確保したことで大帝国を築き上げることに成功するよ。
地理の知識も必要になってくるから、ここでしっかりと押さえよう!
★この範囲で覚えること
<アケメネス朝ペルシアの国内制度>
アケメネス朝ペルシアの国内制度について覚えるべき事柄は、①アケメネス朝ペルシアの国内制度②アケメネス朝ペルシアの地理の2つである。
アケメネス朝ペルシアの国内制度について、覚えておくべき事柄を以下の表にまとめた。
スクショポイント:アケメネス朝ペルシアの国内制度
覚えておくべき用語 | 内容 |
サトラップ | 知事のこと 徴税と治安維持を担う行政責任者 |
王の目・王の耳 | 監察官のこと サトラップを監視し自立化や謀略を防ぐために中央から派遣される内通者 |
王の道 | スサ~サルデス間を結ぶ商業兼軍用道路 駅伝制のために整備された |
ペルセポリス | ダレイオス一世によって造営された祭儀の中心都市 |
※太字は覚えておくだけでよい
スサ、サルデス、ペルセポリスと3つの都市の役割を覚えよう。また、王の目・王の耳とサトラップの関係にも注意!
スクショポイント:アケメネス朝ペルシアの地理
番号 | 名称 |
① | エーゲ海 |
② | インダス川 |
③ | スサ |
④ | サルデス |
⑤ | ペルセポリス |
※太字は覚えておくだけでよい
エーゲ海・インダス川の位置を確認すると、アケメネス朝ペルシアが本当に広大な領域を束ねていたことがわかるね。その中心として使われたのが王の道だよ。2400Kmにも及ぶ幹線道路で、その周りには宿場が用意され安全の保障もされていたんだって!すごいよね!
以上が、<アケメネス朝ペルシアの国内制度>について覚えるべき事柄である。
★私大(March・関関同立・早慶上智ICU)対策のための用語
以下に、難関私大でのみ必要となる用語を掲載しておく。国公立受験者には不要なものなのでスキップしてよい。
この範囲では難関私大でのみ必要となる用語はない。
★学習確認Stepテスト
以下に、この範囲で暗記すべき事柄に関するミニテストを用意した。すべて暗唱できるようになるまで反復すれば、この範囲でもう学習することはない。
Step1:アケメネス朝ペルシアの国内制度
アケメネス朝ペルシアの国内制度について覚えておくべき用語を4つ答えよ
Step2:アケメネス朝ペルシアの地理
上記地図に当てはまる①~⑦に当てはまる名称をそれぞれ答えよ。
★はっつんの編集後記
世界帝国を作るための条件は物流網の獲得とその防衛である、ということがはっきりとわかるのがアケメネス朝ペルシアだったりする。王の道はその交易・軍事のための物流網そのもの。
そして、この物流網を維持するためには各地に居住している民族の協力が不可欠になる(各地の征服民に嫌われたらあっという間に道路を閉鎖されてしまうからね)。
そのため、アケメネス朝が征服民に寛容だったとは現代の「思想信条の自由を良しとする価値観」があったから、ではなく、この物流網を維持=アケメネス朝の繁栄のための実利からなんだよね。
歴史を高校で扱うのであれば、こういった地政学も絡めてくれるといいのに、というのが個人的な意見。
歴史をただの暗記科目として扱ったり、国際的な教養を身に着けるためだけの科目として扱うのはもったいない。
王の道しかり、アッピア街道、日本の五街道等、歴史において「道」の果たす役割はもとても大切。ぜひ資料集なども活用して眺めてみよう。
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